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受け取った氷を額に当てると、すぐに店長が戻ってきて、
「佐賀下、今日は、お前裏でいいから。出来るか?」
と、聞いてきたので、
「はい、大丈夫です。」
と、答えた。すると、
「なら、牛丼(並)3頼む。」
と、言い味噌汁を入れてまた表の方に行ってしまった。
仕方なく、言われた通りに牛丼(並)3を作り始める。
驚いたことに自然と作ることが出来た。
割と長くここで働いているのだろうか、何度もやった作業のように自然に体が動いた。
体が覚えているということだろうか?
とりあえず、仕事面での心配はしなくてもいいようだ。
このまま普通に仕事をしていれば、記憶が戻ったりしないだろうか?
消極的ではあるが当面は、日常の中で記憶が戻るのを期待して行動することにした。
なにより、積極的な代案を思い付けなかったからだ。
そんなことを考えながら、
「牛丼(並)3出来ましたー。」
と、表に声を掛けた。
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