~序章~ 記憶喪失

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次に、自分の体を調べてみる事にした。 幸いな事に怪我等はしていないようだ。 ただ、頭が痛い。無視出来ないほどではないので、そのままにする。 着ていた服のポケットを調べてみると財布と煙草、ライター、携帯電話が入っていた。財布の中には、カードが数枚と現金そして免許証が入っていた。 免許証の写真と部屋にあった鏡に映る自分の顔とを見比べてこの免許証が自分の物であると確認する。 そうなると次に気になるのは、自分の名前だ。免許証には、「佐賀下 良治」と、書いてある。声に出して読んでみても初めて聞くような名前だ。 とても自分の名前だとは思えない。だが、免許証に書いてあるという事は「佐賀下 良治」という名前が生来の自分の名前なのだろう。 どうやら車の運転が出来るらしい。運転する車を持っているかは覚えていないが。 さて、名前が分かった所で次はどうすべきか?と、考え自分のいる場所を確認すべきだと思い付いた。 とにかくドアを開けて一度、外に出てみることにした。
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