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一通り見学も済み、再び教室へと戻って来た
「直、なんか気になったのあった?」
「んー…ない、かも」
「俺、やっぱサッカーにしようかなー…」
帰り仕度を始めながら新がいう
「えー?お前にはサッカーは似合わねぇ。身長あるんだしバスケにしろよ」
「バスケぇ?んー…」
「あ、あの…ぼ、僕もう帰るね。今日はありがとう」
「あぁ、またなー」
「また明日~」
「…うん、また、明日」
ヒラヒラと手をふってあるきだした
“またなー”も“また明日”も久しぶりに聞いた
中学のときはそんなことを言ってくれる人は居なかった
次の日僕が教室にこようとこまいと
そんなことはみんなにとってどうでもいいことなのだ
家に着くまでの20分間
今日の嬉しかったことを
ひとつひとつ思い出しながら歩いた
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