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もちろんこの間にもパトカーは神輿のように揺れ続け、座席の上に用意してあったマガジンが足元に落ちた。
「これは、ドアを開けるにも精一杯だな....」
「無理矢理に押し切って行くしかないな....」
「もうすぐだ。準備しろ」
予備の弾丸はそれぞれ最後のマガジンであり、弾薬の補給には7階の自室に行くしかないのである。
三人はドアにべったりと張り付くと取っ手に手をかける。
「いいか....?」
古川は二人を見遣ると、二人は古川を見て頷いた。
「1....2....」
ごくりと唾を飲み込みんで窓の外に目を光らせる。数十人の死者が赤黒く汚れた腕でガラスを汚す。下野は何かに決心づいて目を光らせた。
「3!!」
圧力によって重くなったドアを蹴飛ばすように押し開けた。
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