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(今日は綺麗な満月だなぁ…)
静まり返った首都ラルティアの石畳の上を、ボケ~っと口を開けて夜空を見上げながら歩くワッフル。
ふわり…と、夏特有の生暖かい風が頬を撫でた。
ふと思い出す、故郷のこと。
(村に…帰ろうかな…)
ワッフルには両親がいない。また、村に待っている人がいるワケでもない。
ただ、二年の間ラルティアで軍人として過ごすも二等兵…
まったく未来の見えない不安をそれなりに感じ、ナーバスになっていた。
(あ、でも今日は起きたら例のモンを取りいかねぇとな♪)
…欲望は不安に勝る。
おそらく、これが顕著なためにワッフルはダメ人間なのだろう。
一瞬で立ち直ったワッフルは、月明りに照らされた街をウキウキ気分で軍の宿舎へ戻っていった…。
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