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そのまま暫くするとドアが勢いよく開き、中から寝癖のひどい頭で男…ワッフルが飛び出してきた。
「なんだ!?敵襲か!?」
「あはは~!ワッフル君おおげさ~!」
そんなワッフルの目の前には自分を指さして笑うリスティルと、「おはようございます」と多少ハモりつつ微笑むティナとリンダ。
「お・ま・え・の・仕業か…」
安らかな眠りを邪魔されて怒り心頭のワッフル。
リスティルに渾身のでこピンを一発お見舞いする。
「む~!ワッフル君が起きないのが悪いんじゃん!」
おでこを右手でおさえつつ、リスティルが反論する。
先程の衝撃音の正体は、魔法。
ごくごく弱い威力の突風をワッフルにぶつけ、叩き起こしたのである。
「起こし方ってもんがあるだろうが!」
「ゼオ様、朝食でございます。」
「おう。ありがとな。
っておいっ!勝手に入るな!」
抗議を続けるワッフルに、リンダがトレーに乗せた朝食を見せる。
その隙にリスティルと、再び手を繋いだティナは部屋へと入っていった。
…今日、ワッフルとティナが城に住み初めて丁度一週間が経つ。
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