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襲撃(?)からしばらく後。
寝癖を直し、テーブルで朝食を摂るワッフル。
後方ではカチャカチャと小さく音を立てながら、リンダが荒れたベッド回りを片付けている。
荒らした張本人はと言うと、ワッフルの隣りの席でモーニングティーを啜りながら落ち着き払っている。
そんなリスティルの向かいにはティナが座っていた。
「…リンダさん、すごく美味しいです。」
「でしょ!?やっぱリンダの淹れたお茶は最高だよね~!」
そんな二人の平和的な会話は見ているだけでも癒される。
(…じゃねぇ。ちょっとまて。)
「なぁ、ここ俺の部屋なんだが。」
何ちゃっかり落ち着いてくれてるんだと文句を垂れるワッフル。
「だって朝のお散歩、疲れたから休憩したいもん~」
さも当然のように言うリスティル。
だったら別のとこで休めと。
つか朝の散歩とかどんだけ健康的なんだと。
そう思い、顔をしかめるワッフル。
そんな様子を見て、ティナは手に持ったお茶を置く。
「ごめんなさい、お邪魔してしまって…。
リィスさんも、あまりご迷惑をおかけしては…」
「いや、いいんだが。」
すかさずフォローのワッフル。
つか、この子に謝られたら何でも許せるよね!
と言わんばかりである。
「そそ、いいのいいの♪」
リスティルもお茶を置くと、ワッフルが食べていた朝食のデザートである果物をヒョイとひとつ取り、口に運ぶ。
てめぇコノ野郎。
それ俺が楽しみにとっといたヤツじゃねぇか。
ワッフルの恨みの籠った視線が飛ばされた。
でも口には出さない。
だって大人気ないもん。
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