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コンコン…
誰かが扉をノックする音が響いた。
「どうぞぉ~!」
だから俺の部屋…
もう言うだけ無駄なのでリスティルはスルーする。
ドアが開くと、そこから侍女が一人、数歩部屋に入ってきた。
「勇者様。ディード様が、他の皆様と共に執務室まで来て欲しいと仰しゃられておりました。」
「…?
ああ、わかった。」
とりあえずワッフルが返事を返すと、侍女は一礼して部屋を出た。
「…なんだろうな?」
「お仕事ではないですか?」
ティナはどこか"待ってました"といった雰囲気を感じさせつつ、そう言った。
「じゃ、ディード様の部屋まで行ってみよ~!
アタシが案内するよ~!」
リスティルはリンダから離れると、ティナの手を引いて部屋から出て行く。
(…一応、俺も呼ばれたんだが…)
取り残されたワッフル。
早く追わなければ道が判らない。
「悪い。後片付け頼む。」
急ぎ、リンダにそう言った。
「お任せ下さい。
行ってらっしゃいませ。」
リンダは微笑むと、快く引き受けた。
ワッフルは慌ただしく部屋から出る。
するとすぐ外の廊下にリスティルとティナが待っていた。
「ワッフル君遅いっ!
早くいくよ~!」
「あ…ああ。」
思ったより気が利くリスティル。
…三人は執務室へと向かう。
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