play④歩き出す者、送る者

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コンコン…   誰かが扉をノックする音が響いた。     「どうぞぉ~!」   だから俺の部屋… もう言うだけ無駄なのでリスティルはスルーする。     ドアが開くと、そこから侍女が一人、数歩部屋に入ってきた。   「勇者様。ディード様が、他の皆様と共に執務室まで来て欲しいと仰しゃられておりました。」   「…? ああ、わかった。」   とりあえずワッフルが返事を返すと、侍女は一礼して部屋を出た。     「…なんだろうな?」   「お仕事ではないですか?」   ティナはどこか"待ってました"といった雰囲気を感じさせつつ、そう言った。     「じゃ、ディード様の部屋まで行ってみよ~! アタシが案内するよ~!」   リスティルはリンダから離れると、ティナの手を引いて部屋から出て行く。     (…一応、俺も呼ばれたんだが…)   取り残されたワッフル。 早く追わなければ道が判らない。   「悪い。後片付け頼む。」   急ぎ、リンダにそう言った。     「お任せ下さい。 行ってらっしゃいませ。」   リンダは微笑むと、快く引き受けた。     ワッフルは慌ただしく部屋から出る。   するとすぐ外の廊下にリスティルとティナが待っていた。    「ワッフル君遅いっ! 早くいくよ~!」   「あ…ああ。」   思ったより気が利くリスティル。   …三人は執務室へと向かう。
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