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 カチャリと音を立てて、チェーンが外される。まゆはドアを開けるなり抱きついてきた。大輔もそれに応えて、強く強く、まゆを抱き締める。そして耳元で囁く。 「今度源氏物語読ませてよ。末摘花の巻って、笑えるんだろ?」  まゆは頷いて、抱きつく腕に一層力を込めた。 (完)
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