音で世界を"視る"盲目少年

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音で世界を"視る"盲目少年

盲目の少年、ベン・アンダーウッドがまだ5年生の頃である。 クラスメイトでいたずら好きの少年が、ベンをからかおうと、面白半分にその顔を殴った。 するとベンは、いつものように舌打ちを始めた。 「舌を鳴らしながら、彼を追いかけました。そして彼を捕まえて、一発お見舞いしてやったんです。」 現在14歳になるベンは言う。 「彼はまさか僕が追いかけてくるだなんて思っていなかったでしょう。 でも僕は壁や、停車している車、そういう何もかもが聞こえるんです。 このゲームならば僕は誰にも負けません。」 しかしこんなエピソードは、ベンにとって何ら珍しいものではない。
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