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次第に白む空   口から出るため息や煙はなお一層白い   空の深さに吸い込まれてく白を見飽きた頃、背中に目をやれば暖かそうな部屋が、ガラス越しに写る   奥には   ベットに眠る裸の女性   彼女が親友と呼べる存在ではなければ、良かったのだが   空がまた一つ白を飲み込んだ       問題は昨日だ   失恋だった   悲しかった気はするが、今となっては分からない。 重大な問題が目の前につきつけられてるのだから。 昨日の事など些細だ   その些細な事を相談、愚痴った相手が、今ベットに   二人の間には色気など無かった。 なんでも話す間柄に、色気が入る隙間などないのに   ただの寂しさと憐れみだろう   だからこそ悔やまれる   白さがまた空に吸われていく       服を着させようとしたが、下着が見つからないので諦めた   白をきるにしては 自分の白さはすでに、朝へ全て吸われていた   冷えきった身体を温める為にシャワーを浴びる   テーブルにメモを残し 彼女はいなかった     【   帰る     下着返せよ       (-.-")凸 】   ベットに潜り込むと 残された体温に包まれて、眠りについた   外は朝だった
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