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キミが泣いていた ぼくはほくそ笑んでいた キミを鳴かせれる事に 傷ついたキミに贈ったものは、用意された言葉 慰めながら、つけこんだ 抱きしめた時 ぼくはキミを見て無かった 出会った時から、ずっと見続けて来たのに 心が、高い高い夜空に浮かんで 月にまで、手が届きそうで 今朝の空は、あまりにも低く 透き通った、白さ青さ 全てが、ぼくを閉じ込めている 知らしめている 所詮、地面を歩くしか出来ないと ぼくを 「‥蓋‥‥か」 空の重圧に負けて、足が止まったのは 耐える為より、なじられる為 いや、むしろ ぼくは自分を誤魔化し、慰めている キミの笑顔が好き、大好きで 忘れたそれを、思い出して欲しい 自嘲の笑いがこぼれる 夜にキミを抱き 闇に置き去りにし、一人空を見てる 笑顔が見える訳が無い 泣き顔も見えない 空が低い キミを夜に置き去りにせず、一緒に朝を迎えたら この空は、違っていたのだろうか
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