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雨が降った訳でもないのに、一ヶ所だけ水溜まりがある。
陽射しの眩しさで気がついた。
[ん!ここは何処だ?] 少し霞んだような青空が目の前に広がっている、周りをみわたすと背の高いビルの手前に小さな森、所々にベンチが置いてある、1つに若い男が座っている。
[あの人に聞いてみるか。]
「あの~ちょっとすいません、ここはどこですか?」
男は熱中していたゲーム幾から視線をこちらに移した、それから怪訝そうな顔をしまたゲーム幾に視線を落とした。
[なんだ、無視かよ。] 男に近づきながらもう一度声を掛けた。
「ちょっと聞きたいんですけど。」
男は視線を上げて、それからまるでお化けでも見たみたいに、ベンチの背もたれに張り付くように退けぞって、目を見開いてこちらを見ている。
「な、何なんだお前は?」
「えっ、何なんだって言われても、それよりここ何処ですか?」
「水・・・溜まりが喋ってる!ここは地球で、ご、ございます。」
なぜか言葉が丁寧になる。
「地球って!分かってますよそれは、それに人の事水溜まりって失礼だなあ。」
そうなのだ、男が声のする方を見ると、水溜まりがこちらに移動しながら、ユルユルと人の形になっていったのだ。
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