椿の華美しいが故に

2/8
前へ
/85ページ
次へ
世は戦乱の時代 もののけも飛び交う頃 世では奇病が流行っておりました… 奇病は目を口を耳を次々と媒し 全てを覆いつくし眠るように倒れてゆくというものでした この奇病により民は次々と倒れ死に至り この世の終わりを訃げようとしておりました 1人の祈祷師は 奇病… 流行り病である原因を物のけの仕業だと告げ 人柱を立てることを告げました 人柱は高貴で知性に富み 椿姫を立てることになると誰もが思っておりました しかし殿の1人娘でもあり誰も口にすることはありませんでした 殿は心優しい方でしたが、自分の娘を人柱として差し出すことができませんでした
/85ページ

最初のコメントを投稿しよう!

25人が本棚に入れています
本棚に追加