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『答えろっ!何で彼処にいたんだっ』
―びくっ
鈴音は少年の叫びに必死で答えようとしました
(―あ…―っ)
しかし声が出せず喉を押さえました
「お兄ちゃん…」
雫と呼ばれた少女が少年を見上げ首を振りました
『…声が…出ないのか?』
―コクッ
鈴音は軽く頷きました
それを見た少年は少し質問を変えました
『…その服装…城下町の人間か?』
…―コクッ
鈴音も首降りで少年の質問に答えました
鈴音は城の中の人間でしたが、見知らぬ者に伝えるわけにいかず城下町の人間だと頷きました
『ここが何処かわかるか?』
――…フルッ
鈴音は首を降り答えました
『……―ここはお前たち城下町の人間が見棄てた村だ』
(見捨てた――…っ!?)
鈴音は目を大きく見開きました
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