寒空

2/2
1人が本棚に入れています
本棚に追加
/12ページ
「こんな寒い日ぐらい手を繋いでよ」って 君が言うから僕は手袋をつけなくなった 君の冷たい左手を温めるために 僕の右手があるんだとずっとそう信じてた この寒空に願いを込めて唄うよ 君の元へと届くように 手を繋いで歩いたあの坂も あの頃とは違う場所のように 僕の右手も今じゃ冷たくなってる もう君の左手は温められない 君が変わったのか僕が変わったのか 今なら少しわかるんだ 迷惑ばかりかけてごめんね この寒空に願いを込めて唄うよ 君を忘れないように 君と見に行ったあのツリーは 今年も綺麗に輝いてた でもなんでだろう ライトがぼやけて見える 君と見たものと違うものみたい この寒空に願いを込めて唄うよ きみの幸せだけを… 手を繋いで歩いたあの坂も あの頃とは違う場所のように 僕の右手も今じゃ冷たくなってる もう君の左手は… 今空には君への僕の想いが 白い雪に変わって舞い降りてる この想いも君へとたどり着く前に溶けてなくなってしまうんだよね もう君の左手は温められない
/12ページ

最初のコメントを投稿しよう!