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<…ってことを相談したいんだ>
<………はあ>
サリー、こと、水流のサリエルは俺の話を聞いて頭を抱えはじめた
無理もない
思い出せない予定に合わせて、8日間も、しかも忙しい時期に休もうというんだから
<……それが、昨日午後19時42
分に起きました出来事ですか>
サリーは、絵に描いたような真面目くんだ
高身長で尖った耳に、チャラそうな銀髪と、チャラそうなつり目と、紫色の肌
どう見ても女はべらかしていますという容姿なくせに、
女を見るくらいなら書類とお見合いする、お堅い男である
<12日に、「夢に向かってキラ
リ☆ 憧れ職業特集」のインタ
ビュー、14日から22日までは
職場見学で埋まっています>
<ハードだなあ…>
<更に、…18日には体験魔王と
かいう企画を発表したでしょ
う? ガルさんの発案なのに
内容すら決まってないじゃな
いですかどうするんですか>
サリーは、実質マネージャーのようなもので、仕事という仕事を一番頑張ってくれている
他の四天王の位置に、俺が数年前に入っていたギャルサーの仲間を入れちゃったがために、仕事が出来る奴がいないのだ
いじられキャラでおどおどしたウリエル、ただバカなベリアル、ドジばかりのガブリエル
唯一古株のサリーの負担を思うと本当に申し訳ないが、処理班の目を逃れるためにもしょうがなかった
<あーごっめん>
<……私を過労死させないで下
さい…>
今度、美味しいお菓子買ってきてあげよ
<でも、とりあえず結婚記念日
旅行だけでもなんとかしたい>
<はあ…>
申し訳ないでたまらないながらに、俺だって必死なのも事実だった
そして、頼れるのはサリーだけなのも、悔しいが事実だった
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