▽魔王の罪

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あーちゃんと俺は、お馴染みの席へと二人で歩いていった あえて小さめの席で、他の女の子や騒がしい客との関わりが無いような場所だ 他の女の子は罰ゲームのようなものだから、たくさんはべらかそうとは思わないんだ <今日は仕事大変だったの?> <平気さ どうして?> あーちゃんは、俺のバッグを抱えながら言った くうっ、たまらん <なんか、あーね、ガルちゃん  大変な気がして、ついメール  しちゃったの> あーちゃんには超能力でもあるのだろうかと度々思う こんなことは何度もあった 俺が嫁に怒られたりと、大変な日に限って、あーちゃんはメールをくれる やはり受けた恩恵にはお礼を返したいものだが、大体そんなときは、あーちゃんも欲しいものがある場合がほとんどだ だから、お礼にも困らない なんとタイミングがいい子なんだろう 惚れる <実は、ちょっとね> <どうかしたの?> だからなのか、俺はあーちゃんに対しては、つい口が軽くなってしまう <仕事で休めない時期に、恋人  の記念日が重なってね> <そうなんだあ> あーちゃんも心から心配してくれるから、普段の垢はここでごっそり落ちるのだ
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