▽魔王の罪

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<ガルちゃんみたいな人を乱暴  に扱えるってのが、あーはわ  かんない!> <ははっ、怒るなよ> 人の痛みがわかる人は優しい人 嫁にこの感情が生まれる日は来るのかなあ <もう、別れた方がいいんじゃ  ない?> <まぁ同棲してるからねー> ちなみに、あーちゃんには嫁と結婚していることを伝えていない 何故かというと、まぁ特に理由はないのだが 俺はあくまで、ヒステリックな彼女と同棲していて大変と伝えているので、あくまで軽く話も伝えた 別れたら逆に怖いこと 魔王の地位を中途半端で降ろされる可能性もあること 普段の傍若無人っぷり 優しいのはあーちゃんだけ あくまで軽く、だ 途中途中、あーちゃんは頬が歪んでいた あまり明るい話のつもりではなかったのだが、何故だろう そうして、話し込んで2時間 そろそろ帰る時間だ <今日もたくさんありがと> バイバイして、嫁が寝ている間に帰宅しなければならない 悲しいが所詮はキャバクラ、時間制の運命なのだ しかし、荷物をまとめる俺にあーちゃんは <……ねえ…> なんと、肌を寄せてきた そして添えられたのは、本来ありえない、驚くべきことばだった <ほんとはいけないことだけど> <え?> <今夜はずっと、一緒にいたい> 囁き声のそれは、今日一番、俺の頭に大きく響いた
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