▽魔王の危機

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俺は急ぎホテルを退散した 延長料がかかるかと思いきや、起こさなかったことを責めたてたら、なんとかそこはまけてもらえた さっきから三度目の嫁の着信に、俺は急いで電話を受ける <ご、ごごごっめん!> <なにしてるわけ> 今までにないような、戦慄的な声が受話器から響いた <あの、ぁの、そそうだよ仕事> <嘘 サリエルさんに聞いた> まさかの情報の回り具合 死は覚悟しないといけないかもしれない 走りながらなのと、嫁の圧力に、もう一日分は疲労が回ってきた気がする 悪夢だ 悪夢としか言いようがない <どこにいるか素直に言えば怒  らないから> <道端> <今迄どこかって聞いてるの!> <ひっ> どう考えても揺るがない激昂っぷりが耳に刺さる <答えなさい深夜抜け出してど> 反射的に、俺は電話を切ってしまった <………> 無我夢中で走るうちに辿り着いたのは、魔王城の門前
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