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<……まぁ、これで、あーちゃ
ん…でしたっけ?が黒だとわ
かりました訳です>
<…………>
クレジットを停止した頃には、ありえないくらいの金額が使用されていた
上限金などはなかった
実質的に、俺の貯蓄の9割が食いつぶされていた
一体何を買ったらそんなことになったのだろうか
<……まずいですね、これは予
想を遥かに上回るまずさです>
まるで自分のことのように頭を抱えるサリーに、俺は安心していいと声をかけた
<でも、嫁が管理してる共用の
口座に魔王の給料は振り込ま
れるから、無一文じゃない>
つまり、失ったのは、俺分のお小遣いである
まぁ大した金額だったが、そこは受け止めるしかない
しかし、サリーがくれたのは、俺が見つめきれなかった、今回最大の危機の示唆だった
<…この金額の損失、朝方居な
かった理由、それを聞かれて
突如電話を切った、そして>
小さな一息のあとの
<…あの嫁の性格を考えて、果
たしてそちらも無事で済むか>
<…つまり?>
<あなたたちは、このまま夫婦
でいられるのか、ですよ>
大きな絶望
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