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<サムソン、それは俺の>
<ふぇ?>
<フレッドくん、イカに似てる>
<ねえどういうこと>
お腹が満足げに苦しさを訴えはじめていた
思えば三日三晩、魚料理だけだったのだ
しかもほとんどムニエルか塩焼き
また焼き魚かよ。と言ったら、発ガン性物質の塊みたいな、黒焦げの魚を出された船員を見て、
焼いているのはシェリーだろうと確信した
<元気出るな!>
元から元気しか無い男が言っても説得力は無いが、確かに元気は出た
と言っても、今日一日もオフなのだが
その時、船内放送が流れた
「もうすぐ、魔の海域です」
「どうしましょう?」
「抜けるしかあるまい!」
「船長!」
「面舵一杯!全速前進!」
やる気の消化には、ちょうど良さそうだ
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