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「ぷはぁ……ごくらくごくらく……」
……………なぜコイツが一緒に入っている!?
お風呂の淵に頭を転がす雄子。しかも何故かご機嫌だし…。
というか…。
「せまいわっ!!」
マンションの風呂釜なんて高々しれてるサイズをなぜ2人で入る必要がある!!
「いいじゃん♪きにしちゃやーよ♪」
狭い浴槽の中私の後ろに無理やり回り込み羽交い締めにしてくる。
「ちょっと!?」
「にゃははははは!!」
そりゃ加減はされてるけど…痛いものはいた…
ん?
「…………………。」
急に黙る雄子。
「な、何よ?」
鼻をすする音が浴槽の中を反響する。
「…………はぁ。」
なるほどね、わかる気がするよ。だから一緒に風呂ね?
怖くない筈なんてない。きっと我慢してたんだろう。だけど男の子の前で泣きたくないんだ。だからお風呂。
微かに震える雄子の腕、それに自分の手を重ねる。
「雄子、きっと大丈━」
「ひーちゃん頭臭いよ?」
そろそろキレてもいいですか?
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