告白

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「愛歌…。」 浩介がじーんとしているのを愛歌は見ながら心の中では様々な思いがあった。 やはりさすがに困惑しているのだろうか。 「(浩介に中3の子かぁ…、どんな子だろ。きっと浩介の子供だからイジリがいあるんだろうな♪)」 …困惑していたわけではなくこれからの生活にウキウキしていたようだ。 「ねぇ、浩介。お子さん、なんて名前なの?」 「カズキだよ。」 「カズキ君?」 「あぁ、一つの輝きで一輝。」 息子の事を聞くと浩介は目を輝かせ始めた。 その変化に愛歌は少々驚いたが、特に気にするわけでもなく「どんな子なの?」と尋ねた。 「一輝はいい子だよ。妻を亡くして意気消沈していた私に『父さん、父さんは一人じゃないよ。 母さんが死んだのは悲しい、だけど―…父さんには俺が居るし、俺には父さんがいる。二人で頑張ろう?』って言ってくれたんだ。 一輝のおかげで俺は生きてる。」 「素敵な子だね。…私も…一輝君に会ってみたいな。」 愛歌は浩介を支え、そこまで浩介に愛されている一輝を結婚前に見てみたくなった。 「そしたら…家にくるかい?」
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