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浩介が立ち止まったのは6階建て煉瓦を基調としたの小綺麗なマンションだった。
「いい感じのマンションだね。」
「あぁ…亡くなった妻が選んだんだ。笑っちゃうだろ?」
「ううん、おかしくなんかないよ。むしろ浩介が奥さんの事を大事に想っていたなら尚更だよ…そういうのって素敵だと思うな。」
「ありがとう。ここの4階なんだ。」
「じゃあ行きましょう。」
そして二人はマンションの中に入って行き、エレベーターを使い4階までやってきた。
廊下を進み405号室の前で浩介は立ち止まった。
愛歌は玄関の上部の方に目をやると表札が掛かっており『ミヤオカ』と書かれている。
浩介は不安そうに若干微笑むと扉を開けて中に入って行き、愛歌にも入ってくるように促した。
浩介の不安そうな顔を見た愛歌は先程までツユほどにも心配していなかったというのに急に不安になってきた。
先に中に入った浩介を追って居間のドアを開けようとしたら声が聞こえてきた為にノブを回すのを躊躇してしまい立ち止まった。
「一輝、今日はお前に紹介したい人が居るんだ。」
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