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愛歌、水上、麻生がまだ中1の頃。季節は冬、生徒会室には書記である岡谷麻生がいた。
「…岡谷くん、他の人たちは?」
「あぁ、水上か。まだみたいだけど。」
「…龍也は?」
「一ツ橋副会長はデート。」
「夏奈子先輩は?」
「前橋副会長は進路相談。」
「塚本先輩は?」
「健一会計は部活。陸上の大会が近いんだと。」
「紗季先輩は?」
「伊藤会計は権田原に呼び出し」
「斉藤会長はどうしたんだよ。」
「愛歌なら…、……知らない。」
一瞬水上は何かを言いかけたが、麻生の顔を見てとっさに知らないと答えた。
麻生はそれに気がつき、ふーん?と片笑みを浮かべ水上に近づいた。
「……ッ」
水上は近づいてくる麻生を遠ざけようと麻生が近づく距離分離れた。
「もう逃げられないよ。」
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