2章 引きこもりと未来と大桜一家

25/73

44011人が本棚に入れています
本棚に追加
/1398ページ
そう、まるで時代劇の中にでも迷いこんだような。 思わずそんな錯覚をしてしまうほど、この状況は非日常的だった。 「お嬢、夏とはいえ夜風は身体に障りやす。家ン中に入りやしょう」 「そうですね。夏風邪なんてひいたら大変ですっ」 「ははっ、さあ、かしらも大層心配しておりやしたよ……。と、ん?』 その時、男は初めて未来の後ろにボケーッとアホ面で立っている、胡散臭い奴がいることに気付いたようだった。
/1398ページ

最初のコメントを投稿しよう!

44011人が本棚に入れています
本棚に追加