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そう、まるで時代劇の中にでも迷いこんだような。
思わずそんな錯覚をしてしまうほど、この状況は非日常的だった。
「お嬢、夏とはいえ夜風は身体に障りやす。家ン中に入りやしょう」
「そうですね。夏風邪なんてひいたら大変ですっ」
「ははっ、さあ、かしらも大層心配しておりやしたよ……。と、ん?』
その時、男は初めて未来の後ろにボケーッとアホ面で立っている、胡散臭い奴がいることに気付いたようだった。
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