44012人が本棚に入れています
本棚に追加
「えっと……。そ、そうなんですか……」
「ああ、悪いな」
「で、でも……」
俺の言葉に未来は戸惑っているようで、助けを求めるように飯塚さんの方にちらっと視線を移した。
「お嬢、すぐに次郎さんと一緒に参りやす。だから、かしらにいっときでも早く無事な顔を見せてやって下せえ」
飯塚さんは俺の雰囲気を感じとってくれたのだろう。
「そ、そうですか……。分かりました。じゃあなるべく早く来て下さいね」
未来はしぶしぶだったが、そう言って頷くと、門から家の敷地内に入って行った。
最初のコメントを投稿しよう!