2章 引きこもりと未来と大桜一家

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「さすがはお嬢の見込んだ方だ。侠気があるだけじゃあなく頭も切れるときたもンだ……』 飯塚さんはそう言ってふっと笑ってから、また難しい顔に戻った。 「難儀なことになっちまったな……」 「……すみません」 「いえ、旦那が謝ることは何もありやしません。ただね……」 飯塚さんは俺を見据えた。 鋭い眼光。まるで刃物だ。 射ぬかれるような視線とはこのような状態を指す言葉なのだろう。 「旦那には本当に感謝しておりやす。だがこれはあくまであっしら極道の問題……。堅気の旦那が首を突っ込めば、間違いなく火の粉が掛かる」
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