2章 引きこもりと未来と大桜一家

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「え? えっと…誰がそんなことを……?』 「いえ、先程お嬢が旦那は今晩ウチに泊まります、そうおっしゃられたんですが……。違ったんで?」 あのノータリン娘! 「な、何かの間違いですね……あははっ……」 俺は曖昧に笑って誤魔化す。 「そうでやすか……。何やらとても嬉しそうに話しておられたんで……。まあ、とにかく中へどうぞ」 「そ、そうなんですか……。それではお邪魔します」 俺は門をくぐり邸内へ入ろうとする。 「ところで旦那……。つかぬことをお訊きいたしやすが、先程おっしゃられた《ヒキコモリ》というのは何かの職業で?」 俺は再び曖昧に笑って誤魔化すしかなかった。
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