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「旦那、一体どうしたんで……。っと、これはお嬢……。いかがいたしやした?』
俺に続いて入ってきた飯塚さんも目を丸くする。
「……説明しろ。いいから説明しろ」
「ご、ごめんなさい……。その、私、心配で……」
「何がっ、どう、心配だったのか詳しく、俺と飯塚さんに分かるように説明してくれ」
俺は詰め寄りながらも、半ば呆れながらそう尋ねる。
「えっとですね、あの……その心配というのは……」
「ん? ん? ん?」
「あ、あのう……ごめんなさいっ!」
俺の話し方に怯えてしまったのか、未来は泣きそうな声でペコっと頭を下げる。
「まあまあ……旦那。悋気はお治めなすってくだせえよ。お嬢も言いにくいこともあるんでしょう。ここはあっしに免じて……」
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