2章 引きこもりと未来と大桜一家

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「そういや……」 俺は歩きながら未来に尋ねる。 『言いたくなかったら構わないんだけど……未来はどういう経緯で黒龍会に狙われてたんだ?』 それはずっと疑問に思っていたことだった。 「……私にも分からないんです。今日は買い物に行ってたんですけど、お父さんの誕生プレゼントを買いにです」 俺は黙って話を聞くことにする。 「お店の中で飯塚さんと、あ、飯塚さんっていうのはお父さんのお弟子さんで、買い物に付いてきてくれた人です。飯塚さんと途中ではぐれてしまって、探そうと思って、お店を出たんですがその時に……」 そこまで言うと未来は両腕で自分の身体を抱きしめた。
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