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ある夏の日のことであった。
午後3時15分、ホームルームが終わり、高校一年生の俵屋(たわらや)ロクは同じクラスの友達のマキとアキラと学校を出るところだった。
グランドでは野球部が馬鹿でかいかけ声をしなからランニングし、陸上部はせっせと体育倉庫からハードルを引っ張り出していたりと様々な部活が活発的に練習を始めている。
「こんなクソ暑いのによく動けるよな~。」
太陽による無差別な日射攻撃にギブアップ状態のアキラは汗を何回もぬぐっていた。
「大会が近いからでしょ。
あんた運動神経イイんだからなんか部活入ったら?」
マキは持参のうちわで首の辺りをあおぎながら、アキラに問い掛けた。
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