ロクと明心商店街

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ロクはマキと一緒にアキラをからかった。 この三人は幼稚園の時から幼なじみで小・中・高と学校もずっと同じだ。 帰りはいつもこのように楽しく雑談をしている。 「うるせーな。 よくよく考えればオレはそんな小さい時から地球温暖化を考えていたエコな少年だったんだぞ~。 敬ってほしいぐらいだ。」 アキラは暑さにもだえながら気力のない声で言った。 その様子を見飽きたようにロクはため息をついた。 「よしよし、向こうに着いたらうんと褒めてやるよ。」 今三人が向かっているのは行きつけのカフェで、そこがあるのは今歩いている、三人が育った明心町(みょうしんちょう)の明心商店街。 通っている学校も明心町にあるその名も明心高校で、明心商店街は彼らの家とその明心高校の間に位置していて、通学路としても利用している。
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