ぼく、不死身です。

ロクと明心商店街

今日も明心商店街では

様々な店主の威勢の良い声が飛び交い、

晩御飯のおかずを買いに来た主婦達は雑談ばかりしたり、

犬の散歩をしている若い女性、

蕎麦屋の出前、

楽しそうに走り回る子供達、

とにかく賑やかな雰囲気がこれでもかというぐらい伝わってくる。

明心町の住人いわく、ここに来ると自然と心が落ち着く、明心町一の憩いのスポットらしい。

「よう、ロク！
今日も長(ちょう)さんトコかい？」

八百屋の店主が威勢良く声をかけた。

「あぁ！

冷たいレモンスカッシュでも飲みに行こうと思ってさ！」

ロクも八百屋に負けじと大きな声で答えた。

「お嬢、美容サプリメントが売れ残ってんだよ～。

一つでもイイから買ってくれよ～。」

こびるようにマキに声をかけているのはドラッグストアの店主。

「私まだピッチピチの15歳よ？

そんなもの必要なし！」

少し意地悪っぽくマキは返した。