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高校敷地内に入れば、自分が想像してた以上に人は多くおり、誰もが大人っぽく感じた。
特に道案内をしてくれる先輩達はキラキラと眩しく光っているように思える。
夏について行きながら物珍しそうに回り見る秋。
少し化粧でもすればよかったかな…。と思っていると、見知っている人を見つけた。
同じクラスだった女の子。その子はあまり目立つ子じゃなく、大人しそうなイメージ…いや、大人しい子だった。なのに眼鏡からコンタクトに変わり、髪の毛を茶色に染め、ピアスもしていた。
いわゆる高校デビュー。秋は目を奪われた。
「なっちゃん…。私も化粧してくればよかったかな…」
「秋は化粧なんかしなくていいの!どうしたのいきなり」
秋は普段全く化粧をしない。中学では禁止されてたし、普段もしない。秋にお金がないのもあるが、何より夏がやらせてくれない。
夏は秋と比べるとかなり大人っぽく、中学生に見られないことがよくあった。手足がスラリと伸びパッチリ二重。容姿端麗なんて言葉、夏にぴったりだと思うと秋はよく夏に言う。この間なんてモデルにならないかとスカウトされたほどだ。
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