君とボク。

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「そうですか。」 一通り聞くフリをして、笑顔でかわす。 下手に愛想無い態度は取れない。 これが…学園理事長を祖父に持ち、医学部の学部長である父を持つ俺の宿命。 カランカラン―… 《―――あ。》 やっとのことで、女達の場を抜けた俺は、ドアに目を向けた。 入って来た奴も、俺に気付いた様だ。 そして、俺の側を横切る前に一言、 「お疲れ様です。」 そう言うと、返事を聞く前に、そそくさとスタッフルームに入って行った。
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