28(びぃえる注意)

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    「ん、…ふ、ぅ」   息が持たなくなったのか胸をトントンと叩く。もっと唇を重ねていたいが渋々離し、かわりに腕の中へと納める。柳生の腕が背中へと回る。 「雅…は、る」 抱いてる時以外滅多に呼ばない俺の名を呼んで、俺の頭を撫でる。宥めるようなその手つきに俺は目を細めた。 『やーぎゅ、』 「…寂しいのですね、」 『寂し、い?』 柳生の言葉に核心を突かれた気がした。ガラガラと音を立てて崩れていく"何か"。 あぁ、そうか、 『寂しいんかのぅ…、柳生。』 「…本当の事言うと、私も少し寂しいんですよね。」 『何かが物足りん。』 心にぽっかりと空いたスペース。寂しさと、虚しさと、色々な物がスペースの周りをグルグルと回っている。自分で思ったより部活が、仲間の存在が大きかったようだ。 「全く…素直じゃないですね、貴方は。」 『はて、なんのことかのう?』 「ふう…困ったものです。」 言いつつ困った顔をしていない柳生の隣に座って肩に寄り掛かる。柳生もまた俺の頭に頭を乗せて、ぽつりと「好きですよ」と呟いた。 『やぎゅ…』 「皆さんには何時だって会えます、」
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