誤解の告白から始まるプロローグ

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「あ、あのね優、私と、…………付き合って……ください」 放課後、二人きりしかいない屋上(ただし、屋上の入り口のドアの後ろに隠れている多数の人影あり)に、そんな声が響いた。 ――なんでこんなことになってしまったんだろう……。 5月上旬の放課後、私は学校の屋上にいた。ようやく花粉も飛ばなくなってきたらしく、もうマスクもかける必要がなくなったなあ、なんて呑気に思いながら目の前にいる人物を見た。 今、この屋上には私と、もう一人以外に人はいない。今私の目の前にいるのは幼馴染みの歩〈あゆむ〉だ。
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