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「こんにちは」
とりあえず、インターホンを押してみる。
「今仕事で手が放せない。勝手に入って」
低い声だった。
言われた通り、勝手に入る。
中は広々としていた。
どこに行けばいいのかわからず、とりあえずその場に立ち尽くす事約20分。
「部屋に来ないから来てみれば……」
「……」
「誰?」
「竜(りょう)。今日からお世話になります」
そう言い、少年は紙袋を差し出した。
「これは……?」
「前の父と母が持って行けと」
「前の……?」
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