5人が本棚に入れています
本棚に追加
俺を覆った影は人の形をしていた。
ゾクリと嫌な汗をかきながら慌てて振り返ると、そこにはきょとんとしながらこちらを見てくる身長の高い男が居た。
銀髪でポニーテールだ。
しかし180ほど身長があるし、別に中性的な顔立ちでもない為すぐに男とわかる。
「…君も、ゲーム参加者?」
男が先に口を開いた。
俺が警戒しているのに気付いてか、それとも元からかは知らないが、わりと優しい声色をしている。
「ゲーム…?これの、事か?」
微かに眉を寄せ先程拾ったカードを見せた。
すると微かに男の眼光が鋭くなった。
「…俺はソノザキ。君の名前は?」
…あぁ、なるほど、ソノザキか。
「俺はアンドウ。お前、このカードが欲しいんだろ?」
緩く口角を上げてヒラヒラカードを振ると、男は笑顔になった。
心の底から笑っている…そんな笑顔を浮かべれる事が些か、羨ましく感じた。
「そうっ!勿論俺からもカードあげるからさっ。交換しないかな?調子Dを持ってるんだ。」
そう言うとソノザキもカードを見せてきた。
交換条件、か。
最初のコメントを投稿しよう!