CHAPTER.Ⅰ[王宮の剣士]

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ルイス「オレらには分かるお前は強い、サリヌよりもな」 ミラノ「…」 ルイス「もしかするとオレらも敵わぬかもな」 リニカ「何を言ってるの?私は何も出来ないわ」 ルイス「出来るから連れて来ている。オレらには女は殺せないしな」 リニカ「だから強いの?」 エリザ「敵が女の場合でしょう。私は別ですが」 ルイス「…」  ミラノは頬笑んだ。 リニカ「よく解らない」 ミラノ「まぁそのうち」 ルイス「さあ、寝るか」 - 朝。 ルイス「行こうか」 リニカ「結構掛かるの?」 エリザ「まあ、山脈を越えますからね」 ルイス「徊るより半分以下の距離だ。ちょっと寄らせてくれ」 ミラノ「比処は…武器ですか」 ルイス「ニードルを見る」 ミラノ「ニードル…ですか?」 エリザ「一般に知れるネイルのもっと細い物、鎌鼬ではそう言います」 ミラノ「初耳ですね」 ルイス「鎌鼬の隠剣だな、弾より早く放てる」 ミラノ「相応の鍛練が必要でしょう」 ルイス「まぁ、そうだな」 - リニカ「あ、あと一里だって、夕方には出られそうだね」 エリザ「出てからが長いのでこちら側の宿に泊まります」 リニカ「ふーん」 ミラノ「あまり早駆けではないのですか?」 ルイス「ああ、あと十日で着けばなんとかなる」 ミラノ「外回ると厳しいってくらいの時間ですね」 ルイス「ああ」
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