CHAPTER.Ⅱ[海賊王]

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リニカ「じゃあ話術師の腕拝見だね」 ルイス「かもな、オレも明日は酒場に   面を出してみるか」 ミラノ「では僕も行ってみますよ」 エリザ「今日は寝ましょうか」 ルイス「ああ」 ―― 深夜。 部屋の前に人影が立った、 そしてその背後から ルイス「来ると思っていたよ、   バキ・タカラノ…夜這いか?   それとも闇討ちか?」 バキ「クッ、仲間か」 ルイス「言うなれば上官だが」 バキ「オレは闇討ちなんて卑怯な   真似はしにゃぁよ、周りが   よせっちゅうからよ、夜   抜けて来た、ただあいつと   決着つけちゃぁだけだ」 ルイス「グラサムは?」 バキ「知らにゃぁ、寝てるら」 ルイス「エリザと仕合いたいのか」 バキ「あんたの命令でやらせろよ」 ルイス「残念ながらオレらの上下は   肩書だけだ、が、やらせても   いい」 バキ「早く起こせ」 ルイス「条件がある」 バキ「あ?」 ルイス「チェロ・スパークの許可を得てくる   か、敵わぬと分かったら   素直に引くかだ、船長に   対する恩を仇で返したくなけ   ればな」 バキ「お前オレが負けるみちゃあな   言い方だら」 ルイス「どう取ってくれても構わ   ないが呑めなきゃやらせん、   後件の方が辛いが船長には   迷惑を掛けないな、オレらは   まだいるから慌てるな」 バキ「クッ…」 ―― 朝。 リニカ「何でそんなに執着するん   だろうね」 ルイス「さあな、よっぽど気に入ら   なかったんだろ」 リニカ「優男って言った時にエリザが   ちょっと苦笑いしただけ   だよ」 ルイス「得意で気障っ面しただろ」 エリザ「かも知れません」 ミラノ「そういえばサリヌ殿との最初も   そんな感じだったかも   知れません」 ルイス「まあ何にせよ、バキ・タカラノの   気に触ったって事だな」 ミラノ「ええ、そうですね」 ルイス「相手してやったらどうだ」 エリザ「殺せって事ですか」
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