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ミラノ「実は人が居て、供に付いて行く旅ですから、承諾を得ないと」
リニカ「その人がいいって言えばいいの?」
ミラノ「まあ、そういう事に…」
ルイス「しっかり面倒見てやりな」
ミラノ「宜しいのですか?」
リニカ「やった!」
エリザ「心強いコンビですね」
エリザ頬笑んだ。
ルイス「では行こうか」
ミジェールを後にし、南へ向かう。
リニカ「ところで何処へ向かうの?」
ルイス「テラルだ」
リニカ「こっちから?」
ルイス「近いからな」
リニカ「って山だよ」
エリザ「山ですが組織の連絡道があって歩けるようになってます」
リニカ「組織?」
ルイス「鎌鼬だ」
ミラノ「僕らも通れるでしょうか」
ルイス「一緒ならな」
リニカ「ワクワクするね」
エリザ「何もありませんよ」
ミラノ「僕も楽しみですよ」
ルイス「連絡道までがちょっとかかるな」
- ルイスとエリザが足を止めた。
リニカ「ん?どうしたの?」
ルイス「此処だ」
リニカ「何もないけど」
エリザ「ΥΔΖΘΦΧ」
リニカ「何言ってるの?」
ルイス「古代クレア語だ」
地下扉が草地を持ち上げ、開いた。
リニカ「凄い」
ルイス「秘道だからな」
ミラノ「ミジェールに住む僕らでさえ知らない訳ですね」
リニカ「うん」
ミラノ「こうしたクレアだけのエリアが世界中に?」
エリザ「ベルセイヌ大陸だけですけどね」
ミラノ「緊張しますね」
ルイス「なに、唯のトンネルだ」
階段を降りる。
クレアには通商組織柄斑(エマダラ)が存在する。
クレアのシステムでもあるが、鎌鼬連絡道にも柄斑の配慮が施されている。
道中には宿や酒場は勿論、所々に立ち寄り所がある。
ミラノ「トンネルというよりは遺跡の廊下ですね」
ルイス「鎌鼬が出来る前はクレアの忍びの根城(アジト)だったらしい」
ミラノ「改装したわけですか…」
設計としては各部屋に扉の付いている蟻の巣だ。
通路幅は約一間(曲尺)、広くはない。
リニカ「この扉は?」
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