彼女が望む場所

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「お!?」 肩を組んでいたアキトがいきなりユウキの背中に隠れた。 「おい、なにしてんだ…」 「あ、あの子だよ!あの子!」 「ああ?」 アキトが指差した先には道路脇を静かに歩く女子高生がいた。 白いカーディガンを纏い、長い髪を揺らしていた。 この少し騒がしい町並みには少し似合わない風貌だった。 「可愛いだろ!?な?」 「まあ、それは否定はしないけど…」 「今日こそ聞くぞ!!行ってきます!」 ユウキの声も虚しく、アキトはいきなり飛び出した。 彼女も、物凄い勢いで近付いて来たアキトに気付き驚いて一歩後ずさった。 戸惑う様子はあったが、逃げる様子はないからうまくいったんだろうな… そう思い傍の横断歩道を渡り、知らぬ顔で歩き出した。 「やっぱりこう言うことはアイツに相談するしかないか…」
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