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「………なにさっきから忙しそうに表情変えまくってんだ、みゃー」
あきれたような佳夜の声。
あたしと佳夜の家は隣同士だから幼稚園から今まで、ずっと仲良く登下校している。
そして、あたしはさっきからビミョーに怪人二十面相チックだった。
「だって、今日初めて慎くんとしゃべったんだよっ」
両腕をぶんぶんぶん。
端から見たらきっとすごい勢いでしっぽをふる子犬に見えるに違いない。
「………」
少し引き気味な佳夜。
「それに慎くんから可愛いって言ってもらっちゃったぁっ」
乙女大暴走。
「慎のヤツ、そんなことは一言も言ってない……」
もちろん佳夜の呟きなんて、ゴゥ アウェイ!
宮香はけっこうな幸せの中にいた。
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