第一章:永遠の別れ

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「…メイリィ。もう私は死んで しまう。だが私には心残りがあ るのだ…」 「……やだ 何言ってるの、父 様っ…父様生きてるよ!元気だ よ!…死なないよ!」 メイリィは“死”と言う事を十 分に思い知らされていた。 二年前、メイリィの姉のミイリ ィ・アランディアが原因不明の 病気で亡くなっているからだ。 あの悲しみは言葉で言い表せる ものじゃない。 二度とごめんだ。 それなのに。 「やだ!死ぬなんて言わないで よ…!父様ぁ…!」 「メイリィ!聞いてくれ…」 「………!」 その父の一言でメイリィは何と か落ち着きを取り戻した。 父はメイリィの小さな肩を優し く掴んで目線の位置を合わせる 。 「私はもう長くはない。だから 最後に聞いてほしいんだ。」 聞きたくない…… 「こんな戦争はもうやめよう、 と…バルデス国に伝えてほしい 。マリィは心臓に病があるだろ う?他に王族はいない。メイリ ィにしか頼めないんだ。」 聞きたくないよ…… 「そして国境にいる女神の力を 奪い合って争うのももうやめた い、と…」 聞きたくないんだってば…… 「アランディア国の代表として 伝」 死んじゃう間際の言葉なんて… 「私は争うのは嫌いだ…それに …国の繁栄は私達が作り出すも のだからな…」 「聞きたくないよ!!!」 メイリィはそんな父の言葉を聞 いていられなくなり、心の声を 父にぶつけた。  
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