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サラはメイリィを強制的に連れ
て二階の衣装室に向かう。
「や、ちょ…サラ 足早…!」
サラは早歩きで歩いていた。
それほど早いわけでもないのだ
が、10歳であるメイリィにとっ
ては物凄く早く感じているよう
だ。
「申し訳ありません、お嬢様!
時間があまりないもので!」
そういえば周りの召し使いやら
何やらも慌ただしい。
そんな急がなくてもいいのに。
そう思っている内にいつのまに
か衣装室に着いていた。
中にはひらひらのドレスやデザ
インが少し珍しいドレスなど、
見た限り500着程のドレスが納
められている。
「…サラ、私こういう服はあん
まり好きじゃないんだけど…」
「今日は年に一度の誕生日パー
ティ!主役であるお嬢様はそれ
相応のお洋服を着るべきです!
あ、それと髪も少しいじらせて
もらいますよ」
サラは五台はあるドレッサーの
ひとつにメイリィを座らせ、他
の召し使いを数人呼んだ。
「ちょっと待って…私、これ着
るの?ハ、ハデすぎだよ…?」
「いいえ、きっとお似合いです
よお嬢様!」
わお!サラが悪魔に見える…
「私やっぱやだ…ねぇちょ…!
きゃあぁあぁぁぁぁあ!!!」
必死に暴れた。
必死に拒否した。
だがそんな抵抗も虚しく終わっ
たのだった……………
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