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そんな姿を見ていると
いつのまにか、
初め見たときの気持ち悪さや、
起こそうとしていた気持ちが消えていた。
「ここで起こして、事故にでも合われたら後味が悪い。
でも、放置はできないし。
それに、何か事情があるのかもしれない。
……しかたないよな?」
俺は小さくそう言った。
まるで、誰かに言い訳するように――
傘を閉じ、俺より少し背の低い
ズブ濡れの彼を抱きかかえて
俺は家へと帰った。
俺は今日、でっかいネコを拾った。
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