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「ああ、32人だって」
「36人クラスだからほぼ全員か。凄いな」
「……あ、でもあと一人」
「来るのか?」
「うん。そろそろ来るとは聞いたけど」
「誰?」
「池上和――」
「悪い!遅れたっっ」
その時、大きな声と共に、レストランに現れた人物――。
「池上、おっせーよ」
「和哉ーっ、こっちこっち」
場に居る者の視線が、一気にそこへ集中した。
「いやー、仕事終わんなくてさ……」
苦笑いをしながら、数人の輪の中へと入っていく人物、その男の名を、
「……」
池上和哉(いけがみかずや)といった。
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